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海へキャンプに行く。(2)

海へキャンプに行く。(1)の続き。

マスターのクヤLが、それじゃまたね、と手を振って先に帰った。
俺より先にマスターが帰るのは、何か妙な気分だ。

SBさんの車に、腰が抜けそうなくらいの荷物を運ぶ。
後部座席の後ろのトランクへ、ギュウギュウに荷物を詰め込んだ。
そのワゴン車の助手席には、エヴァ。
SBさんは、エヴァのお客さんだ。

土曜日のとき、お店に行くと、SBさんがテーブルでノート片手に書き物をしていた。
ノートには、車のシートの座る位置が書き込まれている。
俺の名前がわからなかったらしく、マイ男、と書かれていて一瞬何者かと思った。
「オバサンに挟んじゃって申し訳ないけど」
SBさんはそんな冗談を言った。

後部座席には、2つのシートを向かい合わせてある。
その前方を左から、JBの17歳の娘レイミ、5歳の女の子アーシャ、3歳の男の子シャン、JBが座る。
後方は、左からマイちゃんとディディ。マイちゃんはデイディを抱えて座っている。
その隣に俺、そして右側にママが座った。

出発は、朝の5時半。実際にはJBが遅刻したから、6時近くになっていた。
行き先は、茨城は大洗。
朝日が昇っている。とてもキレイだった。JBの子どもシャンが、興味深々といった様子で、カーナビを見入っている。とにかく落ち着かないず、狭い車内で身をよじる。
アーシャは大人しかった。眠いのかも知れない。
レイミは17歳で、その小麦色の肌とフィリピン人の風貌を除けば、普通の高校生と変わらない。
24歳の男と、17歳の女の子。微妙な空気だなと思っていた。
でもみんながタガログで何かを話していて、冗談を言い合うと、レイミもクスクスと笑っている。
よくその年頃にあるような、我関せずといった雰囲気ではなくて安心した。
しかししばらくすると眠くなったらしく、イヤホンをして顔を横に向けた。
マイちゃんは、ディディを抱えて大変そうだった。ディディのほうも、ずっと不安そうな顔をしている。
俺の買ってきた冷えピタをオデコと首筋に貼っている。
その肌に触れると、少しは熱が治まってきたように思えた。しばらくすると、ディディは眠った。
俺もママに体を預けてしばしの眠りにつく。
SBさんのワゴンは、常磐道をひた走り、大洗のキャンプ場へと向かった。

キャンプ場へつく頃、
「トン、トン」
と俺の膝を、JBの5歳の娘アーシャが軽く叩いて、にっこり笑いながら、話しかけてきた。
キャンプ場に着いて、珍しいものが目に止まると「ねえ、これなあに?」と楽しそうに聞いてくる。ああ、俺はたぶん2日間ずっと、子守するんだろうなあとそのとき思った。
当然だが俺は子どもが大好きだ。特にアーシャやシャンくらいの年齢の子どもは一番かわいい。
先日の祭り、お店でみんなが浴衣をきて飲んでいたとき、アーシャとシャンがレイミに連れられて一瞬、お店に顔を出して、とてもかわいいねとエヴァと話をした。
そのときの子どもと一緒に海水浴に来るなんて思いもつかなかった。

SBさんが、キャンプ場の受付を済ませると、いよいよ海へと向かう。
SBさんとその友達がキャンプ場に残り、準備をするという。
その他のメンバーは、海に行って、場所取りと準備をする。

トランクから荷物を取り出す。こんな大量の荷物を浜辺へ運ぶと考えると、ため息が漏れた。
俺しか男がいなくなったので、しようがなく重い荷物を担当する。
氷の入ったクーラーボックスとか、飲み物とかである。
汗ぐっしょりになりながら、遠くの浜辺までそれを運ぶ。
3往復して、それだけで疲れがどっと出た。
着くや否や、テントを作る。しかし誰もテントの作り方を知らず、近くにいた見ず知らずの人に作り方を教えてもらった。
「なんでカンチン知らないんだよ!頼りないな!このスットコドッコイ!」
とマイちゃんが怒られた。スットコドッコイの辺りは脚色です。

そうしてようやく支度が終わって、着替えて海へ入る。
始めの頃は涼しくてよかったが、昼になるに連れてひどく強烈な日差しに変わった。

アーシャはとにかく楽しくてしようがないといった調子で、パタパタと海に入っていく。
でも波がけっこう高かった。それを見ていた男の子のシャンが、
「アーシャ、アブナイ!アブナイ!」
と泣きべそをかきながら、必死になってアーシャを引っ張ろうとする。
お姉ちゃんのことが心配になって、仕方がないのだ。大丈夫だよ、とみんなでなだめるが聞き分けがない。
シャンは甘えん坊だ。
車に乗っているときも、JBに抱きついて離れようとしなかった。

レイミも着替えて、海に入った。
とてもスタイルが良い。眉毛も自然のままにしていて、特に化粧気もなかった。
髪の毛だけは茶色に染めている。好みはあるだろうけど、とてもかわいい顔立ちをしている。
このご時世、誰もが眉毛を薄く整えて、べったりと化粧をしている同年代の女の子が多い中、珍しいなと思った。
そのことをJBに話すと、ただのブスだよ、と苦笑いした。

昼になると、テントのなかでマスターが用意してくれたアドボを食べる。
しかし、そのアドボの量が多すぎて、帰るまでアドボ三昧が続くこととなった。
つまり、食い物は肉しかねえぜ、ということだ。

海から戻ると、SBさんとホスト上がりの友達と、化粧で出来ているかのようなその彼女がパラソルの下にいた。
俺はあまり目を合わさなかった。
このときから、SBさん、ホスト上がり、化粧でできた女のグループと、ママやマイちゃん、エヴァ、JB、俺のグループに分かれたような具合になった。

ディディの具合が悪くなった。
陽射しが強すぎて、テントのなかも灼熱地獄だった。
それまで、ディディも水着に着替えて海に入っていたりして、元気になったなと思っていたが、やはり3歳の子ども。
自分で自分の具合の悪さはわからないものだ。
また、わんわんと泣き叫ぶ。
「だからあたし、子どもいらない!」
とマイちゃんもかなりイライラしている。うるさい!とディディを叱ったりしていた。

遠くに林があって、そこは陽射しも当たらない。
そこへテントをひとつ移して、マイちゃんとディディを休ませることにした。
エヴァとレイミが手伝ってくれる。
林の傍にベンチがあって、そこにレイミが座り、テントの真ん中にマイちゃんとディディが横になる。
その両端に、俺とエヴァが腰を降ろした。
3人がタガログで何かを話している。俺は何を言っているのかわからないから、ぼうっと遠くを見ていた。
ちなみに、会話のほとんどはタガログだった。気が向いたり、俺に何かを聞きたかったりしたときだけ日本語で話してくれる、という感じだ。

しばらくすると、エヴァとレイミが去って行った。俺とマイちゃんとディディだけになる。
ディディは眠って、しばしの間、ふたりだけとなった。
遠くには青い海、スヤスヤと眠る病気のディディ、眩しい砂浜、こんな状態では何かを話すいう気分にはあまりなれず、ずっと遠くを見ていた。

少しの間、ウトウトと眠って、またママのところに戻り、ひと泳ぎして、写真を撮ったりして、テントを片付けて、キャンプ場へ移る用意をした。

SBさんとホスト上がり、化粧女がさっさと先にキャンプ場へ歩いて行ってしまった。
荷物も自分たちの少ない分しか持っていない。
当然だがママさんやエヴァがそれに怒った。
しかも、キャンプ場は離れたところにあって、場所もよくわからない。

坂道を登りながら、重い荷物を息を切らして汗だくになりながら、みんなで運ぶ。
エヴァは、顔を見るからに不機嫌そうだった。
重い荷物を手伝ってくれないこともそうだし、自分たちだけ先に行ってしまったことも、みんなの機嫌を損ねた原因だ。
マイちゃんは、ディディを片手に抱っこして、もう片方の手には荷物を持っている。
JBとレイミは、人が二人は入れそうな大きなクーラーボックスを持って歩いている。
エヴァも両手に重い荷物を抱えている。
そして俺は、クヤLが大量に作ったアドボと食料と飲み物。死にそうだった。
アドボは5kgはあった。
「どうしてマスター、こんなにアドボ作ったの?もう、暑いし重いし。プーンてアドボが臭ってくるんだよ・・・」
マイちゃんが、アハハハと笑って、暑いし重いし、と繰り返し言った。
それがツボにはまったらしい。
「ねえ、今日どうする?ディディの具合も悪いし、帰る?」
「どうしよ、ママに相談してみる」
「もし帰るなら、一緒に行くよ。ここからだと遠いから」
海で林にテントを移したとき、どうして今日泊まりなの?一日でいいじゃん、とマイちゃんが言っていた。正直、俺も一日で帰りたいと思っていた。

キャンプ場は遠かった。
重たい荷物のせいでそう感じたかも知れない。
途中で通りかがった人に、キャンプ場はどこですか?と聞くと、その人は、スーパーをライト、と答えていた。
日本語で聞いてるのに何でちょっと英語で返すねん。

キャンプ場に着くと、SBさんはもうシャワーを浴びて済ませていた。
みんなもてっきり、すぐにシャワーへ行くと思い、俺もすぐに、100円で1分半のシャワーを浴びに行った。
しかし、みんなはその後、近くのスーパーに買出しに行っていて申し訳ない気分になった。

SBさんがバーベキューの準備をしている。
俺は、アーシャの遊びに付き合っている。

みんなテキパキとバーベキューの準備をしていると、すぐに暗くなった。

テントは、3つあった。
大きめのテントが2つ。小さいテントがひとつあって、これはきっと、ホスト上がりと化粧女が入るテントだ。
SBさんは車で寝ると言っている。
それじゃ俺はどこで寝るんだろうと不安になった。

バーベキュー用のコンロがふたつある。大きなブルーシートがあって、それを挟むようにしてテントが張られている。
チェアとテーブルには、SBさんとホスト上がりと化粧女が陣取った。
ブルーシートの上に、それ以外のみんなが円になって座る。

出来上がった料理は、まあ御多分に漏れず全部肉である。
チキン、豚肉、ソーセージとエビが少し。そしてティラピアが2匹。野菜なんてない。
SBさんたちと、こちらのグループが完全に分断してしまった。

こちらでは、みんなでわいわい言いながら食べている。
ほとんどがタガログだったが、不思議と何を言っているのかはわかるものだ。
レイミとも少し打ち解けてきた。
俺の隣にはマイちゃんが座って、もう片方の隣にはJBが座っている。
JBが、あたしのパパなどと言いながら、皿に盛られた焼けた肉とご飯を俺の口に押し込む。もごもご言いながら俺が食べていると、レイミが、オーマイガ!ニューダディ!と冗談を言ってみんなを笑わせた。
マイちゃんも、肉を箸で取っては俺の口に運ぶ。そのたびにパクパクと俺が食べる。
自分で箸を持っていないのに、お腹がいっぱいになる。
後ろでは、レイミが持ってきたミュージックプレイヤーからレゲエっぽいフィリピンの音楽が流れている。
聞いたことのある曲だった。

9時を過ぎた頃、クヤLから電話があった。
「もしもし?」
「ああ、カンちゃん、どう?楽しい?」
「楽しいよー、暑いけどね、マスターは?」
「今日、ディズニーランド行ったの。でも人が多すぎて入れなかったよ、お台場行った」
「息子と?」
「そうそう、でもやっぱり人は多いね、暑いし。もう帰ってきたよ。みんなも元気してる?」
「うん、してるよ。でもマイちゃんは大変そうね。いとこの娘か゜熱あるから」
「それじゃ、みんなによろしく言ってね。バイバイ」
ママに、マスターがみんなによろしくって、と伝えると、なあにがよろしくよ、と笑っていた。

バーベキューはとても楽しかった。
途中でママとエヴァが何かでケンカして、それじゃテキーラで対決するか!と意気込んだ。
でもエヴァが根負けしてしまい、あ、あたし声が・・・などと言って退散した。
このとき冗談ではじゃなく、本当にママさんは頭に来ていたらしい。

JBが先に寝た。元気だった子ども達も疲れたらしく、テントに入って寝た。
エヴァと俺とマイちゃんとママがトランプをして遊んでいたが、ディディがぐずり出して、マイちゃんがテントに入りそのまま眠った。
しばらくカードゲームをしていたが、寝ようということになり、歯を磨いてテントに入る。
片方のテントでは、JBとその子ども達が寝ている。
もう片方のテントには、マイちゃんとディディ、俺、エヴァ、ママが入って眠った。

途中でいびきがうるさくて起きた。ママだった。本当にひどいいびきだった。
エヴァは、うるさくて足元に場所を移した。
隣ではディディが、ズズ・・・と自分の親指を啜る音が聞こえる。
でもあとでエヴァに聞くと、俺も歯軋りをしていたらしい。初めて言われたのでショックだった。

朝、ディディの重さで目が覚める。
左手にディディが乗っかっていた。起こさないようにそっとその小さな体を退けて、着替える。
昨日の片付けをして、別の海に向かった。

俺の足は真っ赤に焼けていた。
みんなもより一層黒くなっている。ヒリヒリして痛い、とみんなが肩をさすっている。
途中でクヤLからマイちゃんに電話がきたりした。

昨日、マイちゃんのケイタイの電池が切れたりして大変だった。
フィリピンにいるいとこへ国際電話をかけていたのだ。どうして海連れていったの!と怒られたらしいが、あんたが子ども置いていったのが一番悪いって感じだ。

2日目の海は、1日目より暑くて砂浜までも遠かった。
それに人が桁外れに多い。1日目は、キャンプ場の近くの海で、人が少なかった。

早速アーシャが迷子になって、呼び出された。
わんわ泣くアーシャ。JBが、コラ!昨日とは違うんだからね!と叱っている。

ここでも、SBさんは荷物運びを手伝ってくれなくて、エヴァの機嫌が悪かった。
「あたし、こういうのが一番キライなんだよ」
荷物を運ぶことが嫌いというわけではない。協調性のない人が嫌いという意味だ。
朝からビールをあおって、俺もすすめられて隣で一杯飲んだ。
「ちょっとアタックしてくるから」
タバコを持ってエヴァは、SBさんのところに行った。たぶん、さっきのことを文句言うんだろう。エヴァはそういう、はっきりした性格だ。

この日はマイちゃんも泳いだ。
ディディがいて自分が楽しめず、大変だろう。
レイミも俺に対して警戒心がなくなった。むしろ俺のほうがどう接していいのか困惑してしまった。

ご飯はまたも、アドボだ。この日の朝も、実はアドボだ。
ホント、アドボしか食ってない。
いくら食べても減らないアドボ。たぶんこの先ずっと、このアドボの話は続くんだろうな。

昼を過ぎたくらいに、帰り支度を始める。エヴァに文句を言われたSBさんは、このときは手伝ってくれた。
みんなクタクタに疲れている。
水のシャワーを浴びて、車へ入る。
途中でお土産屋に寄る。
しかし、子どもは元気がいい。

帰りの車中はみんなが眠った。
あっという間に店に到着して、荷物を下して、一息ついた。
ホスト上がりと化粧女は、すぐに帰った。SBさんも荷物を下し終えると、挨拶もそこそこにささっと帰ってしまった。

マイちゃんはディディを病院に連れて行くと言い、タクシーを呼んだ。
「それじゃカンチン、またね、ありがとね」
手を振ると、ディディも手を振り返してくれた。

店には、俺とママとエヴァ、JBとその子ども達が残った。
そして、アドボ。またここでお腹空いたと言って、アドボである。体がアドボになっちゃうよ!

でも、このすべてが終わった後の気だるい感じがなんとも心地良い。
しばらくの間、みんなでキャンプや海の話で盛り上がる。

明日、実家に帰るという話を俺がした。
レイミが、実家はどこ?と日本語で聞いた。どこか舌足らずな、UAみたいな話し方だ。
「山形だよ」
「??ドノクライ、カカル?」
「6時間くらいかなあ。ドアドアだともっとかかるけど」
「ウワア、タイヘンネ」
「うん」
みたいな話をして、JBたちが最初に帰って行った。
タクシーを呼んで、その大荷物をトランクに詰める。

ママがJBに、お礼もなかったわね、と文句を言っていた。JBとママやエヴァたちの間には、いろいろあった。ここでは割愛するけど。

しばらくすると、それじゃあたしも先にね、とエヴァが言った。
「ありがとね!それじゃまたね!田舎ゆっくりね」
エヴァと手を振り、ママと俺が残った。
ママはこの店の上の階に住んでいる。
俺もしばらくゆっくりさせてもらって、帰ることにした。
「それじゃママ、俺も帰るね」
「これからどうするの?」
「実家に帰る切符を買いに行くよ、K駅までね」
「タイヘンね、気をつけてね」
「ありがと」
「また戻ってきてね、またね。ゆっくりしてきて」
「わかった、それじゃ、またね」
手を振り、店を後にする。にっこりとママが笑う。
外は、ふんわりと生暖かい空気が流れている。
ヒリヒリとする顔と、熱く感じる体温。
すべてが終わった帰り道というのは、みんながそれぞれの家路に着いて、気だるくなっていて、その感じがとても心地良い。
疲れた体を起こして、少し離れたK駅で実家への切符を買い、家に帰った。
マイちゃんに、病院大丈夫だった?と電話をしようと思ったが、疲れて眠ってしまった。
きっとみんな、疲れて眠っているんだろうなと思った。
次の日、俺は実家へ向かう新幹線に乗っている。
忙しなくいろんな場所に行った充実した休みだった。
昨日もお店にお土産を持って行って、その話で盛り上がった。
今度はどこに行こうか、などと言いながら。

<了>

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